● オーロラの撮影
 オーロラの撮影は難しいと思っていますよね。難しいのは難しいんですが、案外綺麗に撮れたり
します。カメラの性能と運かも知れませんけどね。(笑)

 一般的には、マニュアルの一眼レフカメラが良いとされています。それは、バカチョンカメラで
は長時間の露出は出来ない事があります。基本的には、レンズは開放にして長時間露光をします。
露出時間はオーロラの明るさによってかなり左右される物なので一概に何秒とは言えません。いろ
いろなサイトで解説してありますからそちらを参考にした方が良いと思います。ASA感度・レンズ
の明るさによっても変わります。電子式シャッターのカメラは凍りつく事があるのでホッカイロな
どで暖める事が大切です。電池やバッテリーも予備の物を内ポケットに入れておく事も必要です。
動かなくなったらバッテリーを交換するのです。機械式シャッターもその周辺部を暖めておいた方
が良いです。フィルムの巻上げは寒いとフィルムが硬くなってもろくなっていますから、急いで巻
き上げて切れないように注意しましょう。
 ここまでは良く言われている事です。しかし、実際に行って見て力を発揮していたのはちょっと
良いデジカメでした。液晶パネルは気温がマイナスになると壊れてしまうと聞いていたので、僕は
持って行っていなかったのですが、写したのを見せてもらったら綺麗に撮れていました。しかも液
晶も大丈夫そうでした。(帰国後の事は知りませんけど)
 ではどんなデジカメかと言うと分かった条件は2つ。まず、ASA感度の設定が可能なもの。もう
ひとつは露光時間が15秒(最低)くらい取れるもの。この二つです。後は予備バッテリーをフル充
電して持って行く事です。デジカメの一番の強みはその場ですぐに結果が見れることです。失敗し
てもすぐに修正が出来、多少の露出の補正は後から直せるということです。三脚が必要なのはどち
らの場合も共通ですが、デジカメの場合は重量が軽いので比較的小さな物でも対応できます。旅行
では小さい・軽いと言う事はありがたい事です。

 防寒はホッカイロとタオルやフリースのストール(膝掛け等)でしましょう。ポリウレタンなど
の柔らかくて保温性の有る物があれば尚良いです。風を防ぐにはビニールなどでも良いかも知れま
せん。最影しないときにはすっぽりと覆ってしまう事です。
 次に気を付けないといけないことは、キャビンやホテルの部屋など暖かい部屋にそのまま持ち込
まない事。できれば、ジップロックなどに入れて空気を遮断してから、またタオルやフリースで断
熱しておきます。その状態で鞄などに入れて持ち込めば完璧です。一番良いのは、そのまま外に置
いておく事ですが、観測者しかいないと言っても盗難が気になるなら断熱するしかないでしょう。
裸のままでそのままカメラを持ち込んで、瞬間的にカメラが凍りついた人もいました。暖かい湿っ
た空気が冷え切ったカメラで凍ってしまったのです。デジカメをポケットに入れたまま部屋に帰っ
てきて、モニター画面が乱れてしまった人もいました。(一応帰ったら直ったと言っていました
が)鞄や外側についているポケットは外気と同じだと思っておいてください。結露を起こして怖い
のは溶けた水分が機械の中でサビやカビを発生させる可能性があるからです。万一結露させてしま
ったら、水分を良く拭き取って乾燥させる事ですね。
 鞄なども硬めのビニール製のものは気をつけてください。寒いとより硬くなって固まってしまい
ます。無理に動かすと生地そのものが裂けることもあります。

 観測地でのマナーとしてフラッシュは禁止です。懐中電灯もあまり好ましくありません。ペンラ
イトのような物でカメラの操作をする事は良いでしょうが周りに人がいたら了解を得るくらいの気
持ちが必要です。開放にして長時間撮影しているわけですから、余計な光が入ると影響が出ます。
観測地までの小道にはところどころに灯りがありますから歩くには問題ありません。カメラの設定
はなるべく事前にホテルでする方が落ち着いてできるので良いです。(実は僕は設定を間違えてい
て全部駄目だった経験をしているのです)

最後に準備や撮影について参考になるサイトを紹介します。

オーロラのある風景
地球も夢を見るんだ
オーロラが空に浮かぶ世界